「ディグ」またはスパイクレシーブとも呼ぶ。
ディグ(dig)は英語で掘るという意味であり(どうでもよいが、30年前にファミコンでディグダグというスコップで掘るゲームが楽しかった)バレーボールでは相手チームから飛んでくるボールを受ける動作の中で、レセプション以外のすべての技術に対してディグという言葉を用います。ディグをするプレイヤーをディガーと呼びますが、多くの方は単にレシーバーやリベロと呼ぶことの方が多いです。
ディグはアンダーハンドパスやオーバーハンドパス、あるいは脚や頭で受けてもディグとなり、ディグについては正確なコントロールが特に難しい。解説内容については違うページで述べているサーブレシーブについて知っておくでも記載している、ディグについては。体重移動や面の形成、面の移動などに加え、ヒット方向の調整をしながら、ボールのエネルギーを吸収することが求められる。

1:ディグの目的
サーブレシーブの目的と同じで、より攻撃のバリエーションを効果的に上げるため。ただし、ネットに近い位置からのスパイクに対して対応する点がサーブレシーブとは違い、これはディグの方がより早い速度のボールをプレイすることを示している。ということはボールコントロールの精度が落ちるため、味方がトスアップなどでつなげる範囲にコントロールする・落とさないということが目的となる。
2:ディグの動作原理
ディグの動作原理は以下の4つです。
①前腕または手でヒット面を作る
②ヒット面で反射させたボールが目線の範囲に飛ぶように適切なヒット面の角度を作る
③ヒット面をボールのコースに移動する
④ボールのエネルギーを吸収する
3:ディグの基本
1-上肢の使い方
アンダーハンドで平らなヒット面を形成し、ボールが目線の範囲に飛ぶように角度の調整が必要。
2-適切な反射角度の形成
両肩と手を結ぶと三角形ができる(小学生に説生するときは実際やって見せて答えさせるとよい)その三角形の面を目的の方向に向けることが大切である。その際サーブレシーブページでも伝えているようにできる限り両ひざの間(体の正面)でボールヒットを行う。
昇進者や小学生に伝える時はおへそを目的の方向に向けると伝えるのも良い。
3-エネルギーの吸収方法
アンダーハンドレシーブを行う際、腕を振るのが癖になっていると、強打に対してのボールコントロールができなくなるので、注意が必要。この腕を振る振らないについては、指導者が実際数値に合わせて伝えるのも一つの方法(強打に対しては、腕の振り1/10、軟打やチャンスボールに対しては腕の振り5/10など)また肘が体にちかすぎるとボールのスピードを吸収することが難しくなるので、肘を前に出すというより肩から腕全体を体から前に出させることが重要
4-手・肘の位置
相手の攻撃状況とコート内の立ち位置によって最適な場所で最良な構えをするのが重要。「ハンズアップ」・・手が胸より上、ハンズミドル・・手が水平、ハンズダウン・・手が下におろした状態または水平より下と区別される。基本的には、さまざまなボールに対して多くの選択的な反応・対応ができるハンズミドルを採用するが、小学生などにおける基本的な構えは「前衛はハンズアップ」「後衛はハンズミドル」とその状況により構えが取れるとよい。どの構えでも肘を体から離すことを忘れずに意識する。
5-①ディグの対応方法の変化
従来のディグの基本姿勢は、膝を曲げ、かかとを浮かし母指球に体重をかけた低い姿勢で足幅を広めにとり、直ちに前方向に動くことができるように、膝や状態をつま先よりも前に置く前傾姿勢を強調していた。しかし現在ではファーストコンタクトにおけるダブルコンタクトの許容のルール改正により、ディグは状態を起こしながらオーバーハンドパスでの上げる動作も可能となった。このため、従来におけるコート後方から前方の動きに特化したディガーのポジショニングも変化をもたらすことになった。従来のコート後方への強打の守備から、前方のフェイントの処理まで長い移動距離を必要としていた位置取りからエンドラインから3m前後(小学生だと2~3m・高校生・成人3~4m)前方になり、伸びるボールはオーバーハンドパス、強打はディグ(アンダーハンド)フェイントはダイビングレシーブと変化した。このように「動きによるディグ」から「反応によるディグ」へと変化したのである。従ってより多くのボールに反応するため基本姿勢も極端な前傾姿勢ではなく、状態を起こしたパワーポジションが必要となる。
5ー②パワーポジション
肩幅より広めに足幅をとり、股関節を曲げる。骨盤から状態をやや前傾させる。この時、足の親指の付け根と膝・肩の位置が一直線になるようにする。
6-スプリットステップ
より短時間で正しい宝庫への重心移動を遂行するために「スプリットステップ」を用いるとよい。詳しくはこちらでも説明しています。
スパイクのヒット直前に合わせて小さくジャンプ・着地することで抜重を獲得しながら、目的方向へ移動するために逆方向の足に力を加えることにより、素早い重心移動が可能になる。
4:ディグの練習方法
1-練習メニューの考え方
ディグは考えて判断し行動するというより、反射・反応からの動作が多くなる瞬間的な動作になる。だからこそ基本の構えや腕の位置、面の作り方・足の運び方など正しく行えるようにする必要がある。これらを正しいフォームを作る目的であるメニューとしては連続せず単発のボールを打ち、その都度癖や、できていないことを伝えるんのが効果的であり、特に癖が癖と感じていない子供たちにはスマートフォンなどで撮影し見せることにより認識させるのも効果的ある。ディグの練習の定番と言えば
ディグは考えて判断し行動するというより、反射・反応からの動作が多くなる瞬間的な動作になる。だからこそ基本の構えや腕の位置、面の作り方・足の運び方など正しく行えるようにする必要がある。これらを正しいフォームを作る目的であるメニューとしては連続せず単発のボールを打ち、その都度癖や、できていないことを伝えるんのが効果的であり、特に癖が癖と感じていない子供たちにはスマートフォンなどで撮影し見せることにより認識させるのも効果的ある。ディグの練習の定番と言えば「スリーメン」だが、これは連続した動きが多く、本来飛んでくる方向とも違いあまり効果的とは言えない。個人的な見解でいくと「スリーメン」は死んでもボールを落とさないというような「執着心」を養う練習メニューである。
2-練習の組み立て
ディの練習組み立ては①ボールを使わないフォーム作り②ボールを使った単調なステップもしくはステップなしのディグ③連続操作や動きを含めたディグ④フォーメーションと関連させたディグと徐々にステップアップさせた練習の組み立てが望ましい。また人数も個人から複数人チームと試合に近い状況に徐々に上げていく。
球出しにおける強度や打点の調整など特に小学生では考慮する必要があり、その子に応じた強度の球質や打点については実際の高さから台を使って打つなど工夫が必要。
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