小学生バレーボール指導者であれば最低限知っておきたいケガの予防法と対処法

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バレーボールは言わずと知れた、スパイク・ブロック・トスなどジャンプを特徴した競技であり、またパスやレシーブ・スパイク動作では上半身と下半身全身をくまなく使います。バレーボール以外でのネット競技では相手選手との直接コンタクトプレイによるケガは少ないのだが、バレーボールにおいては相手スパイクからの突き指やブロック着地時に相手アタッカーの足を踏んでしまい捻挫してしまうことも多く、特に筋力や骨の成長が未発達な小学生はケガや成長期ならではの障害も多く注意が必要です。

ケガをしたらまず、RICE処置

RICE処置とは、肉離れや打撲、捻挫など外傷を受けたときの基本的な応急処置方法。Rest(安静)・Icing(冷却)・ Compression(圧迫)・Elevation(挙上)の4つの処置の頭文字から名付けられました。早期にRICE処置を行うことで、内出血や腫れ、痛みを抑え、回復を助ける効果があります。

Rest(安静)

ケガをしたら、まずは安静に保つことが大切です。小学生指導者にありがちなことですが「それくらいほっておいてたら治る」といいプレイ・練習を続行を促す指導者もおりますがこれは危険です。確かに子どもたちは些細なケガでも大げさに言ってくる子もおりますが、そのあたりはよく観察して見極めましょう。

また安静とは、必ずしも横にして寝かせるとは限りません。むやみに動かすと悪化してしまう可能性があるので、患部にタオルや添え木などを当てて固定してください。

Icing(冷却)

患部を氷や氷水などで冷やします。体温を下げることで、患部の毛細血管が収縮して、腫れや内出血、痛みなどが抑えられます。ただし、冷やしすぎると凍傷になるリスクがあるので注意しましょう。

具体的には、氷を氷のうやビニール袋に入れて患部に当て、20〜30分ほど冷やします。ピリピリとした痛みが出たあと無感覚な状態になったら、一度氷を外してゆっくり皮膚感覚を取り戻します。そのあと再び氷を当てましょう。これを何度か繰り返します。この処置が早ければ早いほど、後の腫れや治りも早いのですぐ対応してください。

Compression(圧迫)

患部にテープなどを巻いて圧迫し、腫れや内出血を最小限に抑えます。きつく圧迫しすぎると血流障害や神経障害を起こしますので、しびれや変色が生じたらすぐに緩めましょう。

Elevation(挙上)

患部を心臓より高い位置に保ちます。血液が心臓に向かって流れるので、内出血による腫れを防ぐことができます。患部の下に座布団やクッション、たたんだ毛布などを敷くとよいでしょう。

指のケガ

【突き指】

①どんなケガ

その名の通り、ボールを指で受けて起きるケガを総称して「突き指」と呼ばれます。しかし突き指と言っても「捻挫」「剥離骨折」「骨折」「腱損傷」など内容は様々で、小学生で多いのはオーバーハンドパスや鋭いスパイクを床すれすれで受けるレシーブ時にボールが指に当たりおこる場合が多いです。上級生・中学・高校生になるとブロック時の相手スパイクが指に当たるケースも多くなります。

②症状とは

痛みや晴れは受傷した直後から起きてくるのでわかりやすいのですが、特に考えなければいけないのが「骨折または脱臼の有無」です。受賞した指の変形がないか確認する「指が動くからといいって骨折していない」という理由にはならず「剥離骨折」や「腱に損傷が無ければ」たとえい指に骨折していても動きます。確実に骨折・脱臼の確認のためには病院のでのX線検査をしなければいけません。

③どうしたらよいか

上記にも記載したように、骨折・脱臼がある場合は病院での治療が必要で整復や固定での対応となる。そうでない場合は基本指の関節の捻挫であるため、原則固定治療としてテーピングで固定するのが一般的です。

肩のケガ

【肩関節痛】

①どんなケガ

スパイクやフローターサーブ時にボールヒットする反動で手から肩に力が伝わる。この反動の力が肩への負担となり障害の原因となる。肩関節痛の多くはヒット数(練習量)に過多とヒット時のポジションが悪いことで起きる。2

②症状は

痛みは、肩を挙げた時、またはボールヒット時に見られる。痛みが出る前は肩が上がらない・上がりにくいという症状が出る場合多い。

③どうしたらよいか

痛みや症状が出ているようであれば、サーブ・スパイクの打数制限や行わないようにする。肩の炎症が取れると痛みは治まるが、そもそも使いすぎて疲労した筋肉は固くなっているので安静にした間は十分にストレッチを行うことが重要。

ヒットポジションの改善では肩に負担がなく関節が安定したポジションである「ゼロポジション」の習得をめざす。そのためには空中動作も重要であることから体幹も同時に鍛える必要があるので指導する。

【不安定肩】

①どんなケガ

関節が緩く、正常の可動域以上の動きをする場合に起きる。関節の緩さは特に女子に多くスイングするときに関節のずれがでて症状を起こす。

②症状は

スイング動作やボールヒット時に痛みが生じる、よく「肩が抜けるような痛みがある」という子が多い。

③どうしたらよいか

肩関節の緩い選手はよく、かぶった背うパイクを打つ傾向にある。これは肩に必要以上にフランが生じているため正しいフォームを習得させることで改善される。

腰のケガ

【腰痛症】

①どんなケガ

腰痛は転倒などの直接的なものや、レシーブ・スパイクで体幹を使うことで起きてくる。小学生においては椎間板ヘルニアなどの神経系の腰痛は比較的少なく、使い過ぎによる筋肉性の痛みが多い。また意外なところで、生活環境における人間関係やいじめなどの精神的な要因が原因となることも多い。

②症状は

背筋に沿っての痛みや関節の痛みなど局所的な訴えが多いが背中全体の痛みや腰が張る、思いといった漠然とした場合もある。腰の前屈や背屈などの動きに伴う痛みがあると体全体がうごかしにくくなり、このような腰痛を放っておくと方やひざなど連鎖的に痛みが生じる場合あるので注意が必要。

③どうしたらよいか

腰痛ベルト(コルセット)は筋肉への締め付け効果と動きの抑制で腰痛を緩和する。ただし長期間の使用は依存性と体幹筋肉の弱化・硬化を招くので気を付ける。腰痛が緩和したら腹筋や背筋など体感トレーニングで強化すべきである。

【腰椎分離症】

①どんなケガ

腰椎分離症は腰の骨の疲労骨折です。疲労骨折は1回のダメージで起きるのではなく繰り返しの動作で負担がかかり徐々に起きてきます。

②症状は

腰部の関節部を中心とした圧痛と後屈で増強する腰痛である。骨盤に近腰の下の方出てくる場合が多い。X線検査で分離部の確認が可能であるが、初期の段階では分離船が写らない場合があるので、CT検査・MRI検査を行うことにより早期発見につながる。

③どうしたらよいか

腰椎分離症はまず骨癒合を図るため腰椎バンド(コルセット)の装用である。骨癒合には数か月要するのが普通であり、復帰時期などはドクターとの綿密な相談が必要。

膝のケガ

【オスグッド・シュラッター病】

①どんなケガ

単にオスグッドと呼ぶことが多く、脛(すね)の骨の前面の脛骨粗面部という部分に起きる痛みである。ジャンプやダッシュでは大腿筋が脛骨粗面を引っ張るが、ジュニア期の脛骨粗面には成人と違って成長軟骨という軟骨の層があり、大体の筋力の力を脛に伝える牽引力でその成長軟骨が損傷する疾患がオスグッド・シュラッター病である。

②症状は

脛骨粗面に一致する圧痛と運動時痛がある。ジャンプ時・着地時にも痛みがあり。痛みが強くなればジャンプ・ダッシュ自体が困難になる。

③どうしたらよいか

痛みの緩和と炎症の軽減のために運動後にアイシングを行う。アイシングを行うタイミングはプレイ直後から速やかに開始し、15分以上続ける。今では専用のアイスバックがあるのでそちらを使用するのが良いが(※下記参照)無い場合はビニール袋に氷を入れて対応できる。運動中の痛みの緩和には通称「オスグッドバンド」と呼ばれるサポーターやテーピングが有効である。痛みが強い場合は運動自体を中止する。オスグッドは成長期の疾患であり成長期の終了後の痛みはおさまる。



【半月板損傷】

①どんなケガ

ひざの関節内の軟骨のクッションの役割を果たしている半月板に傷がついたり、切れたりするケガである。損傷は膝の捻り(特に屈曲しながらの捻り)で運動中に急に起きる。

②症状は

断裂直後よりひざに鋭い痛みが生じる。体重をかけたりひざを捻ると痛む。断裂部が大きいと関節にはまり込みひざが全く伸びなくなる。診断は半月板がX線検査で映らないためMRIが有効である。

③どうしたらよいか

断裂の具合により「保存治療」か「手術」が選択されるが断裂が無くても不適合が続くようであれば手術を選択したほうがよいかもしれない。

足関節・足のケガ

【足関節捻挫】

①どんなケガ

足関節捻挫はバレーボールの急性外傷で一番多いケガである。その多くはスパイクや風呂奥の着地で外側から地面について足関節を内側に捻り、外くるぶし周囲を痛める外側捻挫です。選手が単独で引き起こす場合と着地の際隣にいる味方の選手、相手コートの選手の足の上に乗って起きる場合がある。

②症状は

外くるぶし周囲の腫れと痛み。時間が経過すると内出血をしてくる時もある。捻り方がひどい場合は内くるぶし周囲の痛みも伴う。張れにより足関節の動きが悪くなり、痛みにより足が地面に着けられない。また成人と比べ骨が柔らかい小学生の特に低学年はくるぶしの剥離骨折も起こす場合があるので注意が必要。

外くるぶし周囲の腫れと痛み。時間が経過すると内出血をしてくる時もある。捻り方がひどい場合は内くるぶし周囲の痛みも伴う。張れにより足関節の動きが悪くなり、痛みにより足が地面に着けられない。また成人と比べ骨が柔らかい小学生の特に低学年はくるぶしの剥離骨折も起こす場合があるので注意が必要。幹部を見ただけでは捻挫なのか骨折なのか判断が難しいので骨折の可能性もみてX線検査も必要である。

③どうしたらよいか

捻挫の治療は腫れを最小限に抑えることが最大の目的であり、その端にはRICE治療を早期に行う。葬具や(下記参照)テーピングを受傷した部位の保護と再発予防に使うのも高丘的でrが、自然の足関節の動きを制限するため、発達段階の小学生には常時使用することは勧めない(違和感を感じる時のみ使用させる)


【足底とかかとの痛み】

①どんなケガ

運動中に足の指先やかかとの痛みを起こすケガある。足の裏の痛みは足底腱膜の炎症が多く、かかとの痛みは皮下クッションである脂肪層の炎症や骨の骨端症により痛みを起こす。

②症状は

踏切や着地で足の裏が着くときに痛みが生じる。あまりにもひどい場合は歩行時にも足を引きずるようになるため注意が必要である。

③どうしたらよいか

土踏まずがなくなる扁平足や反対に深くなりすぎるハイアーチに注意する、シューズやインソールが合わない場合も足の痛みが出るので、デザイン性や値段だけでは決めず、シューズ選び・インソール選びにもきちんと足にフィットするものを選ぶ。ジャンプの着地時は足底全体を使うように意識させつま先・かかとだけで着地しないように練習させる。

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